
私は催眠誘導を行うとき、このカエルの置物をその人の前に置き、しばらく見つめてもらうことがあります。
<aside> 👀
二匹を眺めながら、少し考えてみてください。
注意深く見ていると、最初には気づかなかった特徴が見えてきたり、そこからさまざまな連想や物語が浮かんできたりします。
写真に写っているのは、二匹のカエルと一冊の本です。けれど、そこに関係や会話や気持ちを感じたとすれば、それは写真に直接書かれていたものではありません。
見る人自身の経験や関心、そのときの気分などを手がかりに、自然と浮かんできたものです。同じ二匹を見ても、人によって思い浮かべる関係や物語は違います。
私たちは、すべてのことを一つひとつ意識して考えているわけではありません。過去の経験をもとに状況を判断したり、相手の声や表情から何かを感じ取ったり、目の前のものから連想を広げたりしています。
ここでは、そうした自覚されにくい心身の働きを「無意識」と呼びます。
無意識は、意識の奥に隠された特別な力ではありません。自覚されないところで自動運転のように働きながら、私たちの日常をさまざまな形で支えています。
無意識の働きがあるからこそ、私たちは毎日すべてを最初から考え直さずに生活できます。一方で、その自動的な判断や反応が、今の状況には合わないこともあります。
無意識を命令して、思いどおりに動かすことはできません。でも、そこから生まれる反応に気づき、少し立ち止まって眺め、必要に応じて関わり方を変えることはできます。
そうすることで、自分の反応を必要以上に責めずにすんだり、人とのすれ違いを別の角度から考えられたり、力を抜いて物事を進めやすくなったりします。
めんたねでは、自分の中から自然に立ち上がってくるイメージ、感覚、考えに気づき、それと関わっていくことを「無意識との対話」と呼んでいます。